社会人には必需品の1つでもある名刺入れ。
打ち合わせや訪問などの場面で、名刺交換はビジネスマンにとって大切な儀式の1つです。
よく名刺は自分自身の分身と言いますが、相手に印象を残す上で重要な要素になります。
対人に見られるモノであるからこそ名刺入れにはこだわっておきたい。自分の性格や好みだけでなく、他人を敬う1つの作法をとして良い名刺入れを使うことも大事なのかもしれません。
今回は名刺入れの選び方からオススメの商品を紹介したいと思います。
目次
名刺入れの選び方
名刺入れは大きく分けて「方マチ(W型)タイプ」と「通しマチ(U型)タイプ」の2種類あります。
それぞれ特徴があり、ビジネスシーンに応じて使い勝手が違います。
片マチ(W型)タイプ
名刺入れを開いたときに、マチの形が「W」の文字になっているタイプです。
極力スマートに持ち運びたい方にオススメです。
構造上名刺を入れたときに、マチが邪魔することが少ないので、カードの角が折れてしまうような心配もありません。
名刺は自分の顔ですから、なるべく綺麗な状態でお渡しすることは大切です。
デメリットとしては、カード枚数を入れすぎると下部がスマートな分、上部が膨れ上がってしまいます。
通しマチ(U型)タイプ
名刺を入れたときに、マチが上から下まで一貫して繋がっているタイプです。
片マチと違い下部が結合されていないので、収納力のある構造になっています。
スマートさは劣りますが、より多くのカード枚数を入れたい方にはオススメです。
デメリットとしては、カード枚数が少ないとマチのU型の部分と名刺がぶつかってしまい折れてしまう可能性があります。
ただ常に複数枚入れておけば特に問題はないと思います。
私がオススメする素材『コードバン』の魅力
知っている人は思わず「その素材もしかして....」と聞きたくなる。知らない人でも他とは違う良さに気が付けるそんな革素材が『コードバン』になります。
魅力的な部分、それは『高級感のある美しさ』にあります。
キメ細やかな材質と、コードバン独特に光沢のある素材感が特徴です。
エイジングすると、さらにダイナミックな印象を与えます。よって長く使えば使うほど、その使用感がまた新たな顔を見せ、使用者を魅了してくれます。
またメリットとしては牛革の3倍の強度をもち、長年使用しても問題ない材質になっています。
材質について少し詳しく
コードバンは「馬のお尻の皮」から作られます。お尻の部位が占める割合は少なく、希少な部位で価値も必然的に高くなります。
下記の図ではSHELLSの場所に位置し、またどの馬からでも採取可能な訳ではありません。
農耕馬、つまり「自然な環境で育った馬」からしか得ることができないのです。コードバンは線維密度の高いお尻、特にコラーゲンの豊富な部位が使われ、競走馬のような引き締まった筋肉からは生成されるのが難しくなります。
また牛、豚などとは違い、馬の皮は優れた皮の構造になっています。
牛皮などは2層構造になっているのに対し、馬の皮は単層構造で、型崩れなどが起こりにくいです。
(2層構造はいわば、2枚の紙を張り合わせたイメージです。使えば使うほど剥がれていくのが想像できると思います。)
コードバンのタイプと長く使うメリットについて
数百種類ある革のタイプの中でもコードバンは特別光沢があり、凛とした材質が主な特徴です。
新品のコードバンの場合、中には光沢のないものもあります。
これは新品の商品の中にもオイルコーティングされているのモノとされていないモノがあるのが理由です。
よってノンコーティングではマットなデザインで販売されています。
しかしながら、コードバン本来の光沢は全くなくなっている訳ではなく、使用していく中で徐々に光沢がでるようになってきます。
光沢の進行度は人によって差はあるかもしれませんが、自分の使用感と共に成長していくのは革製品を扱う魅力だと思います。
もちろん最初から光沢のあるタイプを購入するのもいいですし、使用していく中でエイジングを楽しむのもありではないかなあと思います。
オススメの名刺入れ
今回は全て国内ブランドから厳選いたしました。
日本人職人1人1人の細かいこだわりを感じられる革製品の数々には、同じ日本人として理解できるモノがあるのではないかと思います。特に革製品は職人の手法1つで違いが大きく表われるので、なお同じ環境で育つ日本人のワザに信用・信頼したいと考えてしまいます。
私も現在は海外ブランドを使用していますが、国内ブランド各社のコンセプトや想いに共感を覚え、次回こそ購入したいと考えている1人です。
GANZO
国内で革好きで知らない人はいない1番有名な革製品ブランド『GANZO』。
素材選びから、製造に至る工程まで一切の妥協を許さない、日本文化を知り尽くした職人の手によって作るこだわりを持ちます。
GANZOの名刺入れはホーウィン社の「シェルコードバン」を、外側だけでなく内装まで使用した贅沢な一品です。
オイルを含ませ、最初から光沢と質感を出すタイプで、使用感のなかで自然な色や艶感をユーザーに楽しんでいただくというコンセプトで製作されています。先ほど紹介した通しマチタイプになります。
土屋鞄製作所
1965年にランドセルの製作から始まったのが『土屋鞄製作所』。
使っていく中で魅力が増していくという革本来の性能と、それと共に過ごすお客様の想いを大切にしています。長年連れ添う相棒、家族のような存在になれるような製品づくりを目指しており、職人のこだわりも自然と商品に表れて来るのかもしれません。
土屋鞄の名刺れは「水染めコードバン」を採用しており、表面を顔料で覆うのではなく、時間をかけながら徐々に染め上げていくワックス仕上げしています。最初からはっきりと光沢するのではなく、使い込む中で使用者と寄り添って変化していくことが特徴です。
購入ページ:https://www.tsuchiya-kaban.jp/products/detail.php?product_id=1980&tp_category_id=16
万双
お客様が手の届きやすい価格で提供することにこだわりをもつ『万双』。
ブランドのエゴや高級志向などを捨て、いかに良い物をちゃんとした原価率でお届けできるかを大切にしています。よって価格は抑えられており、適正な品質を適正な価格で受け取ることができます。
万双の名刺入れは「取り出しやすさ」にこだわっています。人目に触れる機会が多い商品だからこそ、スムーズに機能するようにサイズ感や手のひらで軽快に扱えるような状況を想像し製作されています。
ECサイトなどでは購入することができず、直営店または公式サイトからの購入のみとなってしまいます。
購入ページ: https://www.mansaw.net/shop/goods/goods/goods.php?act=Goods&mode=Detail&id=00000022
まとめ
コードバンなど革製品は宝飾品とはまた違う高級感を味わうことができます。
たとえ傷がついても、使用する中で徐々に馴染み、それがまたあなたの色となり愛着がわくと思います。ビジネスの上では、名刺入れを気にしない人もいるかもしれませんが、少なくとも好印象を与える作法の1つではないでしょうか。
自分の仕事上のモチベーションをあげるだけでなく、相手を敬い、見せるマナーを身につけておくことは、気を遣っておいて損はないです。必ずしも必須ではありませんが、この機会に少しでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。